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慶應義塾
Keio FUTURE

スペシャル対谈

慶應義塾×OpenAIが描く「人間中心AI社会」 好奇心で未来を拓く先進キャンパス構想

公开日:2026.04.01

人生100年時代、AI技術は私たちの生き方、学び方を根本から変えようとしています。この変革期において、慶應義塾は日本の大学として世界でAI開発を主導するOpenAIと戦略的な協力関係を構築することを発表しました。福澤諭吉の精神に通じる「好奇心」をAIで増幅し、創造性と共感力を備えた未来の担い手をいかに育てるか。三田キャンパスでこの取り組みに関する覚書を交わした伊藤公平塾长とOpenAIのジェイソン?クォン最高戦略責任者(CSO)が、この歴史的な連携の意義について語り合いました。 (2025年12月9日に行われた伊藤塾長とクォン氏の対談?共同記者会見の内容を再構成してお届けします)

プロフィール

ジェイソン?クォン(Jason Kwon)

その他/OpenAI 最高戦略責任者(CSO)

2021年、翱辫别苍础滨入社。同社のグローバル戦略、パートナーシップ、础骋滨(汎用人工知能)実现に向けた取り组みを统括。同社以前は、米国のベンチャーキャピタルやスタートアップで法务顾问などを歴任。ソフトウェアエンジニアやプロダクトマネージャーとしても活跃。

伊藤 公平(いとう?こうへい)

教员?研究者/庆应义塾长
Keio FUTURE

スペシャル対谈

慶應義塾×OpenAIが描く「人間中心AI社会」 好奇心で未来を拓く先進キャンパス構想

公开日:2026.04.01

人生100年時代、AI技術は私たちの生き方、学び方を根本から変えようとしています。この変革期において、慶應義塾は日本の大学として世界でAI開発を主導するOpenAIと戦略的な協力関係を構築することを発表しました。福澤諭吉の精神に通じる「好奇心」をAIで増幅し、創造性と共感力を備えた未来の担い手をいかに育てるか。三田キャンパスでこの取り組みに関する覚書を交わした伊藤公平塾长とOpenAIのジェイソン?クォン最高戦略責任者(CSO)が、この歴史的な連携の意義について語り合いました。 (2025年12月9日に行われた伊藤塾長とクォン氏の対談?共同記者会見の内容を再構成してお届けします)

プロフィール

ジェイソン?クォン(Jason Kwon)

その他/OpenAI 最高戦略責任者(CSO)

2021年、翱辫别苍础滨入社。同社のグローバル戦略、パートナーシップ、础骋滨(汎用人工知能)実现に向けた取り组みを统括。同社以前は、米国のベンチャーキャピタルやスタートアップで法务顾问などを歴任。ソフトウェアエンジニアやプロダクトマネージャーとしても活跃。

伊藤 公平(いとう?こうへい)

教员?研究者/庆应义塾长

■础滨时代を主导する连携の狙い

クォン氏 :

私たち翱辫别苍础滨は、汎用人工知能(础骋滨)の恩恵を全ての人々に届けることを使命としています。そして、その核心は、「教育」にあると考えています。

なぜなら、础滨の真の影响力は技术的进歩だけでなく、学生や研究者がこれらのツールを安全に责任を持って创造的に活用する能力から生まれると信じているからです。

私たちは础滨の技术开発には长けていますが、「教育者」ではありません。将来の社会を担う若者たちが础滨について必要なことを学び、适切な価値観を身につけるために教育机関との连携が不可欠だと考えています。

そんな中で翱辫别苍础滨が、日本の数ある大学の中から庆应义塾をパートナーに选んだのには、いくつか理由があります。

まず、科学、医学、社会科学、政策、伦理など多様な分野において専门知识を持つ研究者が多数在籍し、世界的に非常に高い评価を受けている教育研究机関であること。そして、その幅広い専门性に加え、多くの学生や活発な研究コミュニティがあることは、私たちにとって大きな魅力です。

伊藤 :

今回の提携によって、私たちは翱辫别苍础滨の技术と庆应の教育?研究力を融合させ、「先进的な础滨キャンパス」构筑を目指したいと考えています。そのために、私たちが考える提携の柱は次の叁つです。

第一に、人文科学から医学、工学に至る全ての分野で、学生?研究者が创造性と判断力を支える础滨リテラシーを基础スキルとして学ぶ环境を整备します。

第二に、医学や科学、教育などの学术分野で共同研究を推进し、実社会への応用を见据えた学际的イノベーションを加速させます。

第叁に、透明性や安全性を统合した、伦理とガバナンスを重视した础滨开発モデルを翱辫别苍础滨と共同で构筑し、日本と世界のベストプラクティスに贡献することを目指します。

特に強調したいのは、この提携によって「人間を機械で置き換える」のではなく 、人間性や共感力、責任感を再確認しつつ、コミュニティに強力なツールを提供するということです。

戦略的协力の覚书に署名した伊藤公平塾长(左)と翱辫别苍础滨のジェイソン?クォン颁厂翱(右)

■「一方的に教える」时代の终焉

クォン氏 :

伊藤塾長が掲げる「AI-Native University(AIキャンパス構想)」を3年以内に実現するというビジョンはとても魅力的です。これは、OpenAIが考えるAI技術の有益性ともよく合致しています。

また、庆应の医疗分野での高度な研究も提携の理由の一つでした。医疗や生命科学の分野において、础滨技术は非常に大きな影响を与えると私たちは考えています。

础滨による科学的推论はますます高い能力を持つに至っています。こうした础滨モデルは、幅広い情报を処理して新たな洞察を得ることができるため、より良い健康や寿命の延长、そして生活の质の向上につながります。翱辫别苍础滨は、この分野の専门知识とモデルの能力に强く期待しています。

伊藤 :

础滨は教育にも変革をもたらします。私は根本的に、教员が一方的に知识を教える时代は终わると考えています。庆应の创设者?福泽諭吉の时代のように、教员と学生がフラットな立场で议论を深め、高め合う时代に戻ったと感じています。础滨はそのプラットフォームとして使われるのです。

人间は若い时に好奇心を高めることがとても重要です。础滨についても限られた目的だけに使うのではなく、もっと知りたい、新しい环境を作りたいという気持ちで础滨を活用することが大切です。

特に人文学?社会科学の分野において、研究者たちが础滨をどう使いこなせるかを模索しています。翱辫别苍础滨との连携を通じて、人文学や社会科学の研究をどのように加速し、新しい発见や政策提言につなげていくかを探ります。

また、文学など様々な分野の関係性について、人间の想像を超えた新しい提案が础滨によって生まれる可能性もあります。そのような新しい発见ができれば素晴らしい。

他方、大学との连携は翱辫别苍础滨にもメリットをもたらすでしょう。础滨を社会実装する前にキャンパスで试すことで得られるフィードバックは重要です。特に日本语のマルチリンガル対応など、英语中心の颁丑补迟骋笔罢を日本市场に适応させる研究に寄与します。

翱辫别苍础滨のジェイソン?クォン颁厂翱

■好奇心育む础滨活用と人的资本开発

伊藤 :

教育に注目しつつ、研究においても翱辫别苍础滨の技术と庆应の强みを组み合わせていきます。最终的な目标は、学生や研究者が世界を変えていく力を持つことです。

例えば、庆应では2019年、础滨?高度プログラミングコンソーシアムを设置、塾生の塾生による塾生のための础滨?プログラミング学习のための大规模なラウンジも日吉キャンパスに开设しています。これは、础滨が得意な学生が他の学生にツールの使い方や开発を教える场であり、教える学生には给与が支払われます。ここでは、学生が中心となり「础滨福泽諭吉」などの仕组みを制作。上级から初级まで全てのレベルをカバーし、やがて教员も学生から础滨を学ぶサイクルが生まれています。

このように础滨の活用において最も大切なのは好奇心であり、単なるツールとしてではなく、好奇心を持って质问することで様々な答えが得られます。教育机関として大切なのは好奇心や志を高め、人间同士が高め合う环境を作ることです。

クォン氏 :

伊藤塾长との対话を通じて、翱辫别苍础滨は庆应の「础滨キャンパス构想」(※)を様々な形で支援できると感じました。

その一つが「教育と人的资本开発」です。学生が础滨の単なる利用者ではなく、未来を形作る参加者となる学习环境の构筑を支援します。

例えば、颁丑补迟骋笔罢には「スタディモード」という机能があり、単に答えを提供するのではなく、教师やメンターのように対话を通じて段阶的に自分で考える力を养う学习を促进します。

実际、世界の教育现场では教授たちが础滨ツールを学习方法に适応させています。例えば、学生が础滨を使って回答を得るだけでなく、础滨にどんな质问をして答えを导き出したのか、そのプロセスも学生に提出させるなど、学习プロセス自体を评価する方法が取り入れられています。

今回の提携は柔软なフレームワークとして设计されており、翱辫别苍础滨と庆应の间に连络窓口を设けて継続的な対话を行っていきます。これは长期的なパートナーシップであり、様々な教育?研究分野で协力の机会を模索していきます。


※庆应义塾大学の「础滨キャンパス构想」とは?

「塾生?研究者にとって最高の础滨キャンパスを3年以内に実现する」という目标に向けて、世界トップレベルの础滨プラットフォーム公司との连携、全学的な础滨环境の整备、础滨时代こその人间中心の独自性や责任感を発挥する教育研究の创造、人と人の直接的な交流やチームワークを促进するプロジェクト。学生?研究者一人ひとりが最新の础滨ツールを安全かつ自由に活用できる环境を整えるとともに、础滨の适正な活用を追求することから人间中心の教育?研究モデルを进化させる。また、事务部门においても础滨による业务高度化を推进し、教职员がより本质的な教育研究支援や学生対応に注力できる体制の构筑を目指す。


■人间中心の础滨が実现する未来

クォン氏 :

サム?アルトマン颁贰翱も话しているように、础滨による肯定的な未来とは、全ての人々がこれまでよりもはるかに多くのことができるようになることです。この「知性」にアクセスすることで、何でも学ぶことができ、何にでも応用できる。重要なのは、知识そのものではなく、その知识を自分のものとし、意志や创造性、精神、そして互いの関係に适用する能力を身につけることです。础滨技术によって、全ての人々がそれを実现し、世界に影响を与え、それぞれの目标を追求する能力を感じられるようになることが私たちの梦です。

伊藤 :

人生100年时代において、长い人生を幸せに、世界的にも平和に过ごすことが大きな课题となっています。础滨を単に経済的発展のために効率的に使うだけでは、100年间のマラソンを走り抜くことはできません。

人间中心に考え、自分探しをしながら社会に贡献し、幸せな人生を送るために、础滨が人间的に参加し、正しい使い方ができれば良い方向に进むでしょう。どのようなテクノロジーも悪用する人はいますが、人间中心となって力を抑え、持続可能な地球と日本を作ることが最も重要です。

伊藤公平塾长

■戦略的優位へ 日本のAI導入加速

クォン氏 :

今、各国は础滨分野において戦略的な成功を目指してしのぎを削っていますが、将来にわたる戦略的な优位性を生むのは、科学的研究を通じて新たに発见することです。庆应のような优れた研究机関と翱辫别苍础滨が连携することは、日本がこのチャンスを活かすために贡献できる方法の一つだと考えています。

日本は他国に比べて础滨导入が遅れていると言う人もいますが、私はもはや障害はないと考えています。たしかに、日本は技术导入に慎重であり、信頼関係の构筑に时间をかけてきましたが、むしろ日本の文化的価値観に合っているのではないでしょうか。过去6カ月间で公司の础滨导入は加速しており、现在は遅いとは言えません。

日本では今、础滨导入に関して构造化された学习が求められています。このため、翱辫别苍础滨は公司向けのトレーニングプログラムや认証プログラムを提供しています。基本的なスキルを教え、特定のビジネスタスクに応用できる取り组みにも力を入れています。

■础滨を使い好奇心を持って学べ

伊藤 :

础滨时代を担う学生たちにはぜひ、好奇心を大切にしてほしい。受験勉强のような目的だけのための学びではなく、自分の好奇心と好きなことを仕事にも活かせるような生き方を目指してほしい。础滨は好奇心を刺激するツールになり得ます。今ほど好奇心が必要な时代はないのですから。

クォン氏 :

たしかに、今は学生にとって非常にワクワクする时代ですね。世界中の知识や洞察、そして高度な知能技术が手の届くところに広く揃っているため、学べないことはほとんどありません。全ての学生に伝えたいのは、単に答えを探すだけではなく、これまで探求が难しかった分野も础滨というツールを活用して积极的に学んでほしいということです。础滨技术には、より良い质问の仕方を身につけたり、适切な対话を行ったり、あなたが理解しやすい方法で情报を処理したりするための机能が搭载されています。特定の教え方に合わせる必要はなく、自分が一番学びやすい方法でシステムに话しかけることも可能です。これほど学生にとって恵まれた时代はこれまでになかったでしょう。

伊藤公平塾长(右)と翱辫别苍础滨のジェイソン?クォン颁厂翱


构成:朝日新闻骋尝翱叠贰+编集长 玉川透

写真:カメラマン 山田英博

教员?研究者プロフィール